
あなたは日頃から、感謝の気持ちを持ったり、感謝の言葉を言っていますか?
「感謝の力」(「ありがとう」)は私たちにとって魔法のような力があります。
このように言うとあやしく聞こえますが(笑)、周囲の人にとっても、実は自分自身にも大きな効果をもたらします。
トップアスリートがインタビューなどで感謝の言葉を使っているのを耳にしませんか。
「この舞台に立たせてくれた方々に感謝しています」
「支えてくれたサポーターのみなさま、ありがとうございます」
等々・・・
結果を出しているアスリートは、この感謝の力を最大限に使って、自分自身のメンタルをより良い状態にしているのです。
(メディアに出ることを意識しての発言もあるかと思いますが)
感謝の力は、毎日の生活に簡単に取り入れることができて、効果は絶大です。
競技や自分自身に課題を持つ方は、ぜひ読んでください!
感謝の気持ちを持つ、伝えることのメリット
「ありがとう」の語源は、仏教の「有り難し」からきているそうです。
つまり「有る」ことが「難しい」、滅多にないこと、貴重であることを意味する言葉で、そこから感謝の言葉とし使われるようになりました。
感謝にはどんな効果があるか?まずは学術的な観点から見ていきましょう。
世界的に有名な「感謝」についての研究者で、作家でもあるロバート・エモンズ教授の研究では、感謝を言う人ほどこのような効果があるとしています。
・免疫力や痛みへの耐性が高まる
・血圧が低くなる
・ポジティブな気持ちになる
・生きがいを感じやすくなる
・親切で寛大になる
また、こういった肉体的、精神的な効果が作用した結果、あなたにとって
・自分は変われる、向上できるといった気持ちが持てる
・アスリートであれば身体能力の向上
・周囲との人間関係も向上
などのメリットも生まれます。良いことだらけじゃないですか?
著名なアスリートが言っている、感謝に関する言葉をいくつかご紹介します。
「成長するために、感謝の心は必要不可欠なんだ」(長友佑都選手 サッカー)
イタリアの名門インテル所属時代に、試合でゴールを決めたときにはチームメイトにお辞儀をするパフォーマンスをしていました。長友選手は得点は自分一人の力でできたわけではないと考えて、「感謝の気持ち」をお辞儀という形で表現したそうです。
「ありがとうって言われると嬉しくないですか?」(中村匠選手 ハンドボール)
中村選手は、過去は「ごめん」ということが多かったそうですが、「ごめん」というと試合中に気持ちがマイナスになる一方でした。そこで、プレー中に「ありがとう」と言うことで、点を決めたことに付加価値をつけました。得点を決めた選手に、ディフェンスの選手に、守ってもシュートを決めても「ありがとう」と言うようにしたそうです。
「人生の基本となるのは『感謝』である」(故・野村克也監督 野球)
人は一人では生きていけない。人への感謝はもちろん、社会や自然、この世を動かしている節理への感謝など、感謝するものはたくさんある、と仰っていました。
感謝のポイント
感謝の気持ちを持った日常生活をはじめる上でのポイントです!
難しく考えずに、毎日のホントに小さなことに感謝してみましょう。
なんでもいいのです。あなたのの日常生活、競技生活が送れているのは、いつも何かの力や支えがあってではないでしょうか。
・朝ちゃんと起きれた自分に感謝
・朝食をつくってくれる家族にありがとう
・通勤、通学のバスの運転手さんに感謝
・一緒に練習をしてくれるチームメイトに感謝
・いい景色が見れるこの場所に感謝
など、毎日少しずつ始めてみましょう!
自分以外に、そして自分自身にも感謝すること
「じゃあ、感謝をしよう!」となると、周囲の方など他人や物事に感謝しよう、と思う方が多いと思います。その他に感謝しなければならない大事な人を忘れていませんか?
それはあなた自身です。
感謝の対象は大きなことでなくてもいいんです。頑張っている自分に、小さなことでいいので、感謝を積み重ねていきましょう。
例えばこんな感じです。
・チームメイトに優しくできている自分に感謝
・いつも気持ちを切り替えれて試合に臨める自分の頭に感謝
・ハードなトレーニングにも耐えてくれる自分の身体、ありがとう
このような自分への感謝の考え方は「セルフコンパッション」とも呼ばれています。
自分自身に思いやりや慈しみを向ける考え方で、アスリートにはとても効果的です。
感謝の力は、こんな人には効果的!
この感謝の力は、アスリート含めたすべての人に効果があります。
特にこんな方には効果的だと思います。
■感謝の気持ちを忘れている人、感謝の気持ちを持てない人
このような方は、普段から「自分はどうしたらいいか」など、考えの矢印が自分の内側だけに向いてしまっている人が多いです。もしかしたら、周囲の人々との関係がうまくいかず悩んでいませんか。感謝の力が、他者との良好な関係を築くことに貢献し、それがさらに利他的な行動を生み、自分自身の幸福感を高めることにつながります。
■完璧主義な人
目標や目指す姿が高く、頑張っている方は「なんでも完璧にやらないと」と思う傾向があります。その結果、自分自身にも、そして周りの人にも厳し過ぎてしまう、と思っている方もいるかもしれませんね。ふと肩の力を抜いて考えてみてください。あなた自身も、チームメンバーや関係する人も何かしら頑張ってやってこられて今の環境があるのではないでしょうか。周りの方にも、自分にも感謝することで、多くのことを許せる自分がいると思います。
いかがでしょうか?
ぜひ日常から簡単に取り入れられますので、感謝の力、「ありがとう」の言葉を、毎日使って、そして継続してください。
いつの間にか変わっている自分がいると思いますよ!
※また、スポーツメンタルコーチングではこの感謝の力を使ったワークも使っています。
最後までお読みいただき”感謝”です。
