シーズン序盤は「結果」より「ズレ」を集める時期

その違和感は、成長しているからこそ生まれている。

こんにちは。スポーツメンタルコーチの江口康博です。


シーズンが始まると、多くのアスリートがこう感じます。

思っていたより身体が動けない
去年と感覚が合わない
練習ではできていたのに、試合だとうまくいかない

そして無意識に、
過去の自分と比べ始めます。

「去年のこの時期は、もっと良かった」
「準備不足だったのかもしれない」

でも、ここで一度立ち止まって考えてほしいことがあります。

そのズレや違和感は、本当に“悪いサイン”なのでしょうか。

ズレ=不調、と思ってしまう理由


シーズン序盤は、どうしても結果に目が行きがちです。
順位、記録、起用方法、周囲の評価。

すると、

結果が出ない = コンディションが悪い
感覚が合わない = 身体が仕上がっていない
試合でうまくいかない = 実力が落ちている

というシンプルな判断をしてしまいます。

でもこれは、
「過去の成功体験」を基準にしてしまっていることが原因です。

去年うまくいった感覚。
一番調子が良かった時のイメージ。

それと違えば、
「ズレている」「おかしい」と感じてしまう。

果たしてその比較は正しいのでしょうか?

実はそのズレは「成長のサイン」

ここが一番大事なポイントです。

もし、あなたがこの1年で成長しているなら、
去年と同じ感覚のままでいられる方が不自然です。

なぜなら、

成長すると、
出せる力が変わる
判断のスピードが上がる
視野が広がり、情報量が増える

その結果、
これまでの感覚が合わなくなることが起きます。
過去の自分とは見えている景色が全く違うのです。

つまり、

ズレているのではなく
自身の基準そのものが上がっている。

という可能性が高いです。

これは後退ではなく、
次のステップに突入したサインです。

そもそも、ズレに気付けること自体が成長です。

自分の身体の”わずかな違い”を感じ取ることができる力。
これも過去の自分より感覚が優れている証かもしれません。

シーズン序盤で大事なことは「結果を出すこと」ではない

シーズンの入りでやりがちな間違いは、
最初から結果を求めてしまうことです。

でも本来、シーズン序盤の役割はこうです。

今の自分と環境のズレを知る
新しい感覚に慣らしていく
調整に必要な情報を集める

ここは
仕上げの時期ではなく、調整の時期。

システムがアップデートしたとき、
稼働させるには周辺のプログラムも修正しなければなりません。
いまはその”修正”の時期。
本番稼働はその先にあります。
あなたの身体もいまこの修正の時期です。

結果は、
この作業が進んだ先に自然についてきます。

「ズレを集める」とは、どういうことか

ズレを集める、とは
「うまくいかない原因を探す」ことではありません。

例えば、
去年より判断が早すぎる or 遅すぎる
力の入れ具合が合わない
集中が続く時間が変わった
試合中の情報が多く感じる

こうした違和感を、身体の変化をそのまま感じること。

良い・悪いの判断はしません。
直そうともしません。

ただ、
「今はこう感じている」
と把握するだけです。

しっかりと自分自身と向き合うことが重要です。

ズレを急いで直そうとしない

ズレに気づくと、
すぐに元に戻そうとする選手がいます。

でもそれは、
過去のアップデート前の自分に戻ろうとする行為でもあります。

ズレは消すものではなく、
調整して馴染ませていくもの。

少しずつ意識と身体、感覚が噛み合ってくると、
ズレは自然に小さくなっていきます。

ズレが減ってきた時、結果はあとからついてくる

ズレが減ってくると、
プレーに安定感が出る
無理をしなくても対応できる
状況判断が自然になる

この頃から、
結果が少しずつ出始めます。

そして、
たまにゾーンに近い感覚が起きることもあります。

でもそれは、
狙ってつくるものではなく、調整が進んだ途中で起きることです。

シーズン序盤の正しい問い

シーズンの入りで大切なのは、
この問いに切り替えることです。

「結果が出ているか?」
ではなく
「いま、何がズレているか?」

この問いを持てるようになると、
シーズン序盤は、
不安な時間ではなく、成長を加速させる時間に変わります。

ズレは、失敗の証拠ではありません。
アップデートして、前に進んでいるからこそ生まれる感覚です。

ぜひ身体の感覚を大切にして、自分を信じて前に進んでください!


最後までお読みいただきありがとうございました。

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