誰にも話せないまま、頑張り続けていないか

話すことは、弱さではない。
むしろ今の自分よりさらに成長するための一歩になる。


こんにちは。スポーツメンタルコーチの江口康博です。

考えを言葉にすることで、競技人生をより良いものにしてくことができます。

アスリート、特に若い世代ほど、
「人に悩みを話す」ということに、強いブレーキがかかっているように感じます。

それは、意志が弱いからでも、メンタルが未熟だからでもありません。
むしろ逆。
本気で競技に向き合ってきたからこそ、話せなくなっている人が多い印象です。

このコラムは、
「誰にも話せないまま、ずっと一人で頑張っているアスリート」に向けて書いています。

若いアスリートほど「話すことは弱いこと」と思ってしまう

多くのアスリートが、心のどこかでこう思っています。

  • 悩みを話したら、「弱いやつ」と思われるんじゃないか
  • 迷っていることが知られたら、周りからの評価が下がるんじゃないか
  • 強い選手こそ、黙って結果を出している

特に、レギュラー争いの中にいたり、
「一目置かれている選手」「期待されている選手」であればあるほど、
弱音を吐くことに、強い抵抗を感じやすくなります。

周りから見れば問題なくやれている。
だからこそ、
「こんなことで悩んでいる自分は弱いんじゃないか」
と、口に出すことができなくなってしまいます。

でも、それは弱さではありません。
それは、競技に真剣だからこそ悩むんです

頭の中だけで考え続けると、整理は進まない

「人に話さない代わりに、ちゃんと自分の頭で考えている」
そう思っているアスリートも多いと思います。

でも、頭の中だけで考え続けていると、

  • 同じ考えが何度もループする
  • 感情と事実がごちゃ混ぜになってしまう
  • 本当の悩みがどこにあるのか分からなくなる

という状態に陥りやすくなります。

たとえば、

  • 監督の言葉が気になっているのか
  • 競争することに疲れているのか
  • 競技をやっている自体に迷いが出ているのか

本当は整理すれば仕分けできるはずなのに、
頭の中では全部が一つの「モヤモヤ」になってしまう。

これは思考力の問題ではなく、
整理するための“場”がないことが原因です。

話すことの本当の意味は「答えを話してもらう」ではない

ここで大事にしたいのは、
「話す=アドバイスをもらうこと」ではない、ということです。

話すことの本質は、
自分の考えを整理することです。

頭の中のものを言葉にしようとすると、

・自分が何に引っかかっているのか
・どこまでが事実で、どこからが感情なのか
・自分が何を一番大事にしているのか

が、自然と輪郭を持ちはじめます。

競技でいえば、
「感覚だけで振り返っていたプレーを、映像でスローで見直す」ようなもの。
プレーの時に

・なぜ自分はそのプレーを選択したのか(考え)
・具体的にどんなプレーだったのか(行動)
・プレーの結果について自分がどう思ったか(感情)

プレーを否定するためではなく、
正確に、詳細に理解するために、アウトプットする。

話すこととは、
自分を弱く見せる行為ではなく、
相手にアドバイスをもらうものでもなく、
自分自身を正確に知るための行為
です。

アスリートは「身近な人には話しにくい」

それでも、こう感じる人は多いはずです。

  • チームメイトには言いづらい
  • 先輩・後輩に話すには立場が気になる
  • 監督やコーチに言うと評価が気になって怖い
  • 家族には心配をかけたくない

これは、とても自然なことです。
関係が近いからこそ、話せないということは、確かにあります。

だからといって、
「誰にも話さずに耐える」のは、ずっと抱え込んでつらいままだと思います。

利害や評価から、少し距離のある相手に、
ただ自分の考えを言葉にする。

それだけで、
抱えていたものの”重さ”が変わることは、実際によくあります。

メンタルコーチングを受けたほうがいい人

メンタルコーチングは、
「心が弱い人が受けるもの」ではありません。

むしろ、こんな状態の人に向いています。

  • 頑張っているのに、進めていない感覚がある
  • 自分の悩みや考えを、うまく言葉にできない
  • 迷っているけど、まだ競技を諦めたいわけじゃない
  • 誰かに答えを出してほしいわけではない
  • 一度、自分に向き合って、頭と気持ちを整理したい

メンタルコーチは、
これが正解、と押しつけることはしません。

あなたの言葉が出てくるまで、
一緒になって引き出して、整理する役割
です。

話してみて、
「まだやれる」と思う人もいれば、
「違う選択を考えてみよう」と思う人もいる。
どちらも、前に進んでいます。

話すことは、競技から逃げることじゃない

黙って耐えることが、
必ずしも「強さ」ではありません。

考えを言葉にすることは、
競技から逃げることでも、甘えることでもない。

自分にとって大切な競技を、人生を、ちゃんと考えようとする姿勢です。

もし今、
誰にも話していない考えや迷いがあるなら。

一度、アウトプットして整理してみる。
それは、次に進むための、とても健全な一歩です。

自分の周りで、安心して話せる人を見つけてください。
チームメイト、友人、家族など。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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