
「挨拶(あいさつ)をしなさい」と子どもの頃から親や先生から言われたこと方は多いと思います。
普段からあなたは挨拶をしていますか?
アメリカの作家、講演家、講師でコミュニケーション、プレゼンテーション、ストレス適応などの分野における権威だあるデール・カーネギーもこのように言っています。
「人に好感を持たれたければ、誰に対しても挨拶をすることだ。挨拶ほど簡単でたやすいコミュニケーション方法はない。」
実は挨拶はすごいんです。この力を認識して実践できると私たちの人間関係はもちろん、自分自身も豊かにすることができます。
今回はこの「挨拶」についてご紹介します。
挨拶の心理的効果について
そもそも「挨拶」することで相手に対してこんなメッセージを伝えています。
・あなたがそこにいること、存在を認めています
・コミュニケーションをとりたいと思っています
・敵意はなく、仲良くなりたいと思っています
など、心を通わす第一歩になります。
具体的にはこんな効果があります。
●挨拶の効果
1.自身の印象、人物を表現する
あなたが挨拶(初対面なら自己紹介)で、名前、表情、言葉などを伝えることで、どんな人間なのか?まだいまどんな気持ちや状態なのか?といったことを表現できます。
そうすることで、相手があなたを理解でき、共感を生み、より良い人間関係を築くことができます。
また、同時に敵意がないことを伝えることで、相手にとって安心を与えることにもなります(「安全の欲求」)
2.同じ共同体であることを示す
挨拶をすることで、「あなたは同じ共同体の一員です」「あなたは必要で特別な存在なんです」と伝えることができます。
そうすることで相手も「共同体は私のためになってくれるんだ」と安全や信頼とともに所属意識を持ってくれます。(「所属と愛の欲求」)
3.相手の承認欲求を満たす
私たちは他社から認められたいという欲求があります。
相手は人から挨拶をしてもらうことで、「自分の存在を認めてもらえている」という感覚になります。(「承認の欲求」)
4.コミュニケーションレベルを引き上げる
いつもの挨拶は相手への気遣い、相手の状況の確認、自己開示などを日常的に行うことにより、相手もあなたに挨拶をしたり、声を掛けやすくなります。また、周囲の誰とも分け隔てなく挨拶をすることであなたの好感度も上がると思います。
すると周りから意見を話してくれたり、相談などもしやすくなったりと、コミュニケーションが円滑になります。
5.あなた自身も自己効力感が高まる
あなたが挨拶をして、相手も返してくれると、あなた自身も自分の存在が認識され、尊重されていると感じることができます。
1~3の効果があなた自身にも起きます。
このように挨拶には多くの効果がありますが、これらは人間の欲求を5段階に分けた心理学理論「マズローの5段階欲求説」で説明できます。
生理的欲求は日本ではほぼ満たすことができるので、安全、所属と愛、承認欲求を挨拶で満たすことができるのですね。

●余談ですが
私自身、トレイルランニングという山を走る競技をやっています。山では出会う方とはマナーもあり全ての出会う人に挨拶をしています。
(山での挨拶は、山の情報の共有、相手の目撃情報、遭難の際の情報、具合が悪そうなときは助ける、などの役割もあります)
挨拶は基本は「こんにちは」ですが、私は「今日は暑いですねー」とか「どこまで行きますか?」とかお話することが多いです。理由は単純に気持ちがいい山のなかで、笑顔で会話することが楽しいからです。そのまま少し話し込むことも多く、楽しくコミュニケーションしています。一日、山を走って色んな方と話して帰ってくるとすごく充実した気分になり、短い時間でも人との出会いを楽しでいます。
実際に山で会った方とは、いつも走る比叡山で顔見知りができたり、SNSで繋がったり、トレラン仲間になって一緒に練習したりとコミュニティの世界もすごく広がりました。
これも挨拶の力ですね。
今日から挨拶をはじめよう
というわけで、今日から挨拶をはじめてみましょう!
チームのメンバー、競技場や職場、学校、バスの運転手さん、お店の店員さんなど出会う方とどんどん挨拶をしてみてください。また、挨拶にプラス一言、「昨日こんなことがあってさ」「そういえば⚫︎⚫︎どうだった?」など自分のことや相手の状況確認、思い付かなければ天気などの話もしてみてはいかがでしょうか。
周囲の人はもちろん、あなた自身にも大きな変化があるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※この挨拶のほかに「感謝」も大きな力があります。こちらも別の機会にお伝えしますね。