同じ練習でも成長に差が付く「イメトレ」とは?

こんにちは、スポーツメンタルコーチの江口康博です。

突然ですが、「イメトレ」してますか?!

実は同じ練習メニューをしていてもイメージトレーニングで成長スピードの違いが多いと言われています。
イメトレしている方でもうまくいかない人は、効果や仕組みを知らずにやっているのではないでしょうか。

イメージトレーニングを行うとアスリートの不安やプレッシャーなどの対策、怪我のリハビリ時での能力向上、運動能力やモチベーションの向上にも効果があると言われています。

今回は「イメトレ」の効果とやり方のポイントについてお伝えしていきます。

イメージトレーニングの原理

イメトレを説明ですが、いつも通り学術的な観点からです。
まず、私たち人には「ミラーニューロン」という神経細胞(別名「物真似ニューロン」)があります。

こんなことありませんか?

・酸っぱい梅を食べる人を見ると自分も涎が出る
・ボクシングの試合を観ると身体が熱く、つい身体が動いてパンチする
・アクションゲームをしているとキャラクターに合わせて自分も動いてしまう等。

このミラーニューロン細胞は別名「物真似ニューロン」ともいわれ、他者の行動を観察するときと、人が自分で行動するときの両方で活動しています。簡単に言うと、相手のことや行動を見ると、自分のことのように感じる能力で、脳は自分と他人を見境なく捉えてしまい、脳が活性化します。また、ドラマや映画、アニメ、ゲームでも反応してしまうように、脳は現実とイメージの区別もできません。

イメージしながら筋力トレーニングを行うと効果が上がることを、ご存知の方も多いと思います。
これがなんと、筋トレのイメトレをするだけでも筋力が増加したという実験結果もあるのです!
トップアスリートもイメトレを活用している理由がよくわかりますね。

このようにメンタル面だけではなく、フィジカル面においても私たちの脳は捉え方次第で変わっていきます。

イメトレが効果的なタイミング


イメトレはこんなときに行うのが良いでしょう。

■試合や大会に向けて不安なとき
イメージトレーニングにはネガティブな感情を抑え、モチベーションや集中力を高める効用が報告されています。

■ケガをしてしまったとき
ケガで練習もできず、メンタルも落ち込んでしまうときです。
筋力低下の防止、メンタルを良い状態に保つためにも有効です。
心情的に簡単ではないかもしれませんが、イメトレはできることの一つです。(天候などの影響で練習場が使えないときもできますね)

■新しいことにチャレンジするとき
新しい技やフォーム、身体の動きを取り入れるときなど、身体もアップデートの期間が必要なのですぐにできるわけではありません。
練習中、他の時間でもイメトレをすることで習得スピードがより早くなるでしょう。

イメトレの正しい方法

普段の練習中から想像力を働かせ、実際の試合などと同じ状況をイメージしながら行うことです。

対戦相手の動き、試合会場のつくりや雰囲気、観客がいれば歓声やザワザワとした音などをイメージしてください。
できれば試合と同じ服装、同じルーティンも想像すると良いでしょう。

意識することは、自分に都合の良い状況のイメージで成功して、気分が良くなるだけではなく、プレッシャーがかかった状態、相手がわかっていれば強さもリアルにイメージしてください。そしてそのなかで自分が力を発揮した場面をイメージできることが重要です。

漫画「グラップラー刃牙」でも主人公の刃牙がイメトレで敵を作り出し、相手のリアルな強さを再現して、イメージの相手と闘うという練習をしてましたね(ご存知ない方はすみません)

イメトレのチカラを使って、是非これまで以上に効果的に成長してください。
練習中はもちろんですが、電車などの移動中、寝る前などもできる簡単な方法ですので日常に取り入れていきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。