言ったのに伝わらない理由。冬の大学生チームで起きる“ズレ”の正体

こんにちは。スポーツメンタルコーチの江口康博です。

12月の冬のシーズン。競技にではリーグ戦が終わり、新チームが立ち上がる準備期間。
体制が変わり、ミーティングが増えるこの時期は、実は チーム内の“ズレ”が最も多く生まれる季節でもあります。

その代表が、
「ちゃんと言ったのに、伝わっていなかった」問題。

あなたも経験したことがあるはずです。
練習中のプレー意図、守備の動き方、チームの方針…。
「伝えた」と思っていたのに、相手は全然違う受け取り方をしていた。
それがきっかけでギクシャクしたり、ミスが増えたりする。

特に部長や後輩の指導を担当している方はでうなずいてくれているかもしれませんね。

けれどこれは、あなたの能力の問題ではありません。
“人間のコミュニケーションの仕組み上、必ず起こり得る現象”です。

このコラムでは、あなたが冬の準備期間をより良いものにし、
新チームをスムーズにスタートさせるために知っておくべき
「伝わるメンタル」を、お伝えします。

「伝えた=伝わった」ではないという前提をもつ

まず一番大切なのは、
“伝えたこと”と“伝わったこと”はイコールではない
という前提を念頭に置くことです。

人に情報が伝わるときには、

・言葉
・トーン
・表情や姿勢

この3つがセットになっています。
そして、言語はその中でもごく一部でしかありません。

さらに、相手には必ず

・その日の体調や疲労
・心の状態
・チームでの立場
・過去の経験

といった“理解のフィルター”がかかります。

同じ言葉でも、受け取り方は人によってまったく違う。
これはスポーツでも、授業でも、恋愛でも同じです。

特に「過去の経験」はその人の思考や行動を形作っている根源となっており、
同じ言葉や出来事でも、捉え方は人によって驚くほど違ってきます。

だからこそ、最初から
「完全には伝わっていないと思っておく」
というメンタルが、チームのズレを減らす最初の一歩になります。

「共有のズレ」がミスを生む団体競技

特に団体競技では、共有のズレが結果に直結するスポーツです。

例えばサッカーの守備
・プレスのスイッチのタイミング
・どっちの足に追い込むか
・スライドするときの速度

これらは“なんとなく”では一致しません。

攻撃も同じ。

・パスの意図
・走るタイミング
・角度の作り方

少しズレるだけでチャンスが消えます。

大学生チームで起こるミスの8割以上は、技術ではなく「意思疎通のズレ」から生まれると言われているほどです。

だからこそ、冬のこの時期に
“伝えたつもり”を減らせたチームは、春のスタートが圧倒的にスムーズです。

「確認する勇気」がチームを安定させる

伝えるよりも、
“相手がどう理解したかを確認すること”
のほうがチームがより良い方向に動いていくことができます。

例えばミーティング後に、
「さっきの話、僕はこういう意図で言ったつもりだったけど、どう受け取ってた?」
と聞くだけで、誤解の8割は消えます。

これができる人は、
「強い人」「信頼される選手」と言われるようになります。

もしかすると、
強い言葉でバシッと言い切って引っ張ることがカッコいいと思っていませんか?
確認することは弱々しいことではありません。

むしろ、
確認できる人ほど本当の強さや勇気を持っていて、
「チームのコミュニケーションを最も支えている存在」です。

また、確認することで「信頼」を得ることができます。
「この人は自分の考えを聞いて、確認してくれる」
相手にこう思われる人は安心感があり、信頼につながります。

信頼関係の構築はコミュニケーションの土台となるもので、
チームビルディングの際には重要な要素です。

私たちのスポーツメンタルコーチング中でも、
クライアントが言葉や曖昧な部分があれば必ずその意味や詳細を聞いて
お互いの認識をすり合わせながら、相手を理解しながら、
コーチングを進めていきます。

12月〜1月は“関係性メンテナンス”のベストシーズン

この季節は、

・代替わり
・新チームの編成
・役割の変化
・ポジション争いのリセット

とにかく「ズレ」が発生しやすいタイミングです。

言葉は同じでも、
環境や立場が変わると解釈も変わります。

だからこそ冬は
“伝わり方の確認をする習慣”を作る絶好の時期です。

これがあるチームは、翌年の春に
「意図が共有された状態でスタートする」
という大きなアドバンテージを得ることができます。

逆にここを放置すると、
春になっても“意識のズレ”が疲れを生み、
本来の実力を発揮しきれない状態が長引きます。

日常でできる「伝わる習慣」3つ

伝達の質を高めることは難しくありません。
むしろ日常の小さな積み重ねです。

1. 要約して確認する
「要は、こういうイメージね?」
この一言が誤解を劇的に減らします。

2. ミスした瞬間こそ“意図から聞く”
「いまのプレーはどう見えてた?」
感情ではなく、事実から入ると会話が整います。

3. 感情が高ぶっているときは、時間を置く
人は感情が高ぶっていると、言葉の正確性が落ちます。
熱くなった場面ほど、時間を置くほうが結果的に早く伝わります。

まとめ

”伝えたつもり”を捨てると、チームはもっともっと強くなります。

確認する人は弱くありません。
言葉を丁寧に扱う人ほど、
チームから必要とされる存在になります。

そして、
この“伝わるメンタル”は、
就職活動や社会人生活でも必ずあなたの強い武器になります。


もしコミュニケーションで悩んでいるなら。

・仲間との関係性で疲れる
・誤解されやすい
・話すのが得意ではない
・意図の共有がストレス

そんなつらい状態で頑張っているなら、
自身の考えを整理できると、数倍ラクになります。

でも、なかなか一人で整理するのは簡単ではありません。
大学生向けに体験コーチングも行っているので、
少しでも気になる人は気軽に声をかけてください。

あなたの競技力もチーム力も、「伝わる」だけで大きく変わります。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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