
こんにちは。スポーツメンタルコーチの江口康博です。
スポーツをしていると、対戦相手やライバル、チームメイトが気になって、練習や試合の競技そのもの、または自分自身に集中できないことはありませんか?
「次の大会の対戦相手は強くて上手い、、、勝てないかも」
「相手チームにライバルの選手がいる。彼には絶対に負けたくない」
「後輩にすごい奴が入ってきた。レギュラー取られたくないな」
スポーツ以外の仕事や勉強などで同じことがあると思います。
こういったときにも相手を冷静に対応できるなら良いのですが、その人のことが気になり過ぎて、固執したり、ずっと考えてしまったり、その人と自分を比較をして「自分はなんてダメなんだ」と落ち込んでしまっていませんか?
このように、自分以外のことが気になって集中できないと、良くない結果につながることが多いと思います。
結論から言いますと、
他人を意識し過ぎても、良いことは一つもありません。
自分の成長、目の前のことにどう集中できるかがとても重要です。
今回は自分に集中するための考え方を3つご紹介します!
「コントロールできないものはできない」と考える
競技においても(仕事でも)自分でコントロールできるものと、コントロールできないものがあります。
人はコントロールできないものを無理にコントロールしようとすると、結局徒労に終わることがほとんどで、自分の思い通りにいかないためストレスが溜まってしまいます。
他人はコントロールできない代表です。
いま自分がコントロールできることに集中しましょう!
例えば、大会や試合前の場合です。
下記の図で右上の部分が重要度・優先度が高く、自分がコントロールできることになります。
ここに集中して試合に向けて取り組めたらいかがでしょうか。
■コントロールのマトリックス図 ~試合前の場合~

このように、今の自分の状況や気になることをノートに整理すると、いま自分が何をするべきかを考えることができますね。
心配していることは現実ではほとんど起こらない
「対戦相手がこんな戦略を立てていたらどうしよう」
「大会当日、前に怪我したところが再発したらどうしよう」
「観客が自分のプレーについてなにか思っていたらどうしよう」
人間は心配する生き物です。
それはなぜかというと、大昔、現代と違って人類は文明に守られておらず、命の安全が保障されていませんでした。
外敵や災害でも、ちょっとしたことで命を落とすこともありました。
日常のちょっとした違和感や変化にも敏感になり、それが危険なものかどうかを見極めて行動する必要がありました。
種として生き残るためには、様々な可能性を案じ、心配する必要があったのです。
このときから人間の脳はほとんど変わっていないとも言われています。
現代の日本では命の安全については心配する必要なほとんどないですが、さまざまなことに心配してしまいます。
諸説ありますが、心配することの97%は起こらないと言われています。
ここまでを読んで「そういえば・・・」と思った人も多いはず。
みなさんがこれまで心配していたことは、ほぼ起こっていないと思います。
気付きましたか?
そう、心配したことはほとんど起こりません!
ほぼ起こらないことを心配する必要ってありますか?
対戦相手や他人を気にする時間は、自分への投資に使う
「時間」は有限です。
日々のトレーニング、ストレッチ、取材対応、仕事、学生なら勉強など、アスリートは忙しいです。
「一日に使える時間がもっとあればなー」と思う方も多いのではないでしょうか。
では、対戦相手や他人、周囲などを気にして考えたり、モヤモヤしてしまうこと、自分がコントロールできない(どうにもならない)ことに時間を使うことは本当に意味があることでしょうか。
みなさんにとっても大切な時間です。
ぜひ自身のために使ってみませんか。
長嶋茂雄さん(野球選手・監督)が本でおっしゃっていた言葉です。
「ぼくは他人のことをどうのこうの気にしているだけのゆとりがなく、ほんとうに自分のことで精一杯だった。そういうライバル意識を持つヒマがあったら、それを自分に注入して、自分の技術をみがくことに使った」
現役時代に本塁打王、打点王、首位打者など数々のタイトルを獲得されていた長嶋茂雄さんですが、スター選手ともなると周囲が色々と騒いでいる環境のなかでも、このように考えて自らの技術向上のために時間を使っていました。
まとめ
自分のことに集中できる3つの考え方についてご紹介しましたが、いかがでしょうか。
目の前のことに集中できると、これまで自分以外のことで悩んでいたときよりも、トレーニングなどの効果も大きくなるばかりか、モチベーションや幸福度もアップします。
ぜひ、しっかりと自分自身に目を向け自身の成長、自分が楽しくなることに時間を使ってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。